モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
本当に気になってそんなこと聞いてるのか知らないけど、どうせまたからかいにきたに決まってる。
いつものひーくんと何も変わらない。
「大丈夫!太陽くんは誰かさんみたいに意地悪なことも悲しませるようなこともしないから」
あたしは太陽くんを庇うようにそう言い切った。
「それに、色んな女の子と遊んだりそれ以上のことしたりしてあたしを傷つけるようなこと絶対しない人だから」
「なに、俺を怒らせようとしてんの」
「別にひーくんのこととは言ってないんだから怒る必要ないんじゃない?」
「おまえ、言うようになったな」
珍しく言い返して来るあたしに、ひーくんは苦笑していた。
どんな意図があってあたしと太陽くんの関係を聞いてくるかは分からないし気にはなるし、正直戸惑い始めてるけど、あたしはもう変わるって決めたんだ。
この自分勝手チャラ俺様には負けない。
「こうやってからかって楽しいのかもしれないけど、あたしの代わりの女の子ならたくさんいるでしょ?あたし、ひーくんのおもちゃじゃないから」
「からかってたつもりはねぇよ。いつだって本気で向き合ってたつもりだったんだけどな」
「と、とにかく。あたしのことはひーくんには関係ないからっ」
思わず、さっきより大きな声が出て、自分でもびっくりした。