モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




「もういいよっ、あたしはひーくんのことが好きで好きで好きでしょうがないんだもん。それが事実なんだからしょうがないです」


「そうやって投げ出すわけだ」


「なっ、投げ出してないよ!ひーくんこそどうなの?!こうなったらあたしのことどう思ってるのかはっきり教えてくれてもよくない?!」




もうこうなったらやけになってやる。




「今日は随分と強気に出てくるんだな」


「いつまでもやられっぱなしじゃあねっ。で?どうなの?」


「可愛いって思ってるよ。つーか、綺麗になった。俺の知らない間に色気づいてて正直ムカつくかな。他の男にキスされんのなんか圏外」




どう思ってるのかを聞いたのに、期待していた言葉とは違って意外にも外見を褒められて、おまけに後半はムカつかれててよく分かんない。




「ていうか、見てたの?!」


「何が」


「た、太陽くんに、キス、されてるところ……」


「見てたんじゃねぇよ、見えたの。あんな気色悪りぃもん好んで見るわけねぇだろ」




ひ、人のキスシーンを気色悪いだと?!?!




「お前が他の男とキスしてるとこなんか見たくねぇっつってんの、バカ」




あたしの心をまるで読んだかのような返答をしてくれたけど、ぶっきらぼうに言う割りには表情は穏やかで優しいひーくんだった。




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