モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「それって……ヤキモチ?」
「なんじゃねぇの?」
「えっ」
「初めてだからよく分かんねぇけど、お前だけにだからそれなんじゃね?」
ど、どうしよ……。
誰かと付き合ったり、特定の女の子に縛られたり縛ったりすることが嫌いなひーくんが……
あたしに、ヤキモチを妬いてくれた。
しかも、あたしだけに……。
告白されたわけじゃないのに、嬉しくて嬉しくて………また気持ちが溢れて涙が出てしまった。
今度はさっきの余韻もあってか鼻水も出てきて、勢い良く吸ったはいいものの大きな音が鳴ってしまい恥ずかしくなった。
「今度は何の涙……?教えろ、桃。じゃねぇとマジでどうすればいいか分かんなくなる」
ひーくんは寄り添うようにあたしの隣に座って再び優しく涙を拭ってくれた。
チラッと横目で様子を伺ってみると、めんどくさそうな顔をしてると思いきや、むしろとても心配そうな顔でこっちを見ていた。