俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
『やっと、14だって?』

琴乃は、その文章と、メルアドに首を傾げた。

でも、琴乃のことを、知っている人物だということは、間違いなかった。

そして、恐る恐る、返信してみた。

『誰ですか?』


『寺岡だ〜!』

琴乃は驚いた。

『どうして?』

『おまえの貧乏な友達に頼まれた』

『もしかして、亜希?』

『正解!』

『ごめんなさい。』

すると、しばらく応答がなかった。

その時、

今度は、電話の着信音が鳴った。


「もしもし?」

「おまえが謝ることじゃないだろ。」

「…だって、」

「チョコ…」

「え?」

「貰えると思ってたよ…おまえから。」

「…どうして?」

「勘違いだったな。俺、自信過剰だから…コーチは、それを良い事だって、誉めてくれるんだけどぉ。」

琴乃は、やっと笑うことができた。

「今日もプールに?」

「今、帰ったところ」

「大変だね。」

「おまえ等だって、大変だよなぁ。こんな長い間、泳げないなんて、俺は耐えられない。」

「へ〜。そーゆー感覚なんだ?なるほどね〜。」

「早く、夏になればイイな。」

「うん。そうだね。」
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