俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
『前から、聞こうと思ってたんだけど、寺岡は、いつ勉強してるの?』

『俺は家庭教師』

『スゴいね〜!』

『凄くねーよ。ただ、時間の融通がきくから』

『なぞが解けて、スッキリ!これで良く眠れる!』

『なんだソレ?じゃあな!帰り道は気を付けろよ』

『ありがとう。おやすみなさい。』


その日をかわきりに、

駿祐から、頻繁にメールが届くようになった。


『今日は、見かけなかったな』

『問題が解けなくて、居残りさせられてたの。』

『だっせ〜!』

とか…

『練習終了。迎えがまだ来ね〜!さみい〜ぞ〜!』

など、
なんてことない文面が、楽しみの琴乃も、

春になり、新学期を迎えた時には、

『同じクラスだね!よろしくね!』と

初めて、自分からメールを送った。


クラスでの出来事を、こっそり教え合って、勝手に解釈したり、

駿祐が出場する、
大会日程の記載のあと、

『応援よろしく!』

と、なってれば、行かないワケにもいかず、

亜希を誘って、
カムフラージュに、紺野も連れて、応援に出かけた。


学校のプールが開けば、

『明日はどっち?』

『ちょっと顔出すよ。』と、

もう、プールサイドで待ちぼうけることもなくなった。
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