無理矢理繋いだ赤い糸



「悠也さ、マジで誘って香山が乗ってきたらどうすんだよ?」
「どう、って?」
「だってお前、もうすぐ結婚するんだろ?」

あぁ、と言いながら新しいシャンパンに口をつける。



「悠也くんだって、結婚前に遊びてぇよなぁ」
「お前最低だな」
「そりゃあよ、ハクが付くってもんじゃん」
「そういうのはハクとは言わないんじゃねぇの?」

好き勝手な会話を聞き流して、一向に姿の見えない女の姿を探した。




「あ、いた…ほら香山」
「どこ?」
「一番奥のテーブルん所に、ほら、杉原達と一緒に」
「ん?…あ、ほんとだ……え、マジ?なんかすげぇ可愛くない?」

盛り上がるダチにすらムカついて、俺はスクッと立ち上がった。
悠也?どーした?と緊張感のない声に、口角をスッと上げて笑い掛けて。




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