涙〜あなただけが〜



───────────


「ただいま〜!」



「おかえりなさい!」


...帰ってきた。




「香澄、ただいま」



「うん、おかえり。お父ちゃん」





"お父さん"はいない


お母さんの同僚の"お父ちゃん"


血の繋がってない私にも
わがままなお姉ちゃんにも

子供のように優しくしてくれた




もう、四年も一緒に暮らしていた




「香澄、これ運んで?」



あ、変わった...


この人が来るとお母さんは"女"になる。




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