first love
あたしは遠目でそのケータイを眺めていた。



見たくもないのに視界に入ってくるその名前。


見たくなかった。
知りたくもなかった。




よりによって、マイさん。




あの店のNo.1のマイさん。




翔は何も変わらない。


No.1じゃなきゃわからない苦しみを

今はマイさんと分かち合ってる。










あの看板が浮かぶ。



歌舞伎町の真ん中で、翔の隣で微笑むマイさんの大きな看板。





「美華、起きたの?」


お風呂から上がってきた翔があたしに気付く。







「電話、なってたよ」

「ごめん、うるさかった?」


翔はそう言ってケータイを開く。






「マイさん……」


「は?」





「……アヤの次はマイさんなんだ」




「マイ?
あぁ、マイも美華の前の店だっけ。
心配すんなよ、マイなんてただの客だから」


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