first love
翔はきっと泣いてた。


あたしも、泣いてた。







怖かっただろう。
言葉じゃ言い表せないほどに。









「俺はどうすればいいかわからなくなって家を飛び出した。
体中についた母さんの血を見て家の前の道で大声で泣きわめいた。

そのうち、警察が来て、
その頃には父さんも死んでた。
自殺してた。」



「…え…」





「それからさ、俺、母さん側のおばあちゃんとこに預けられて育ったんだけどさ、
まぁ身内からは人殺しの子供って扱いだよ」



翔の笑い声は乾いていた。





「確かに人殺しの子供だけど、
殺された母さんの子供でとあるのになーって。(笑)」






「…そうだよね…」





「そんな扱いされて育ったからさ、ばーちゃんちにも帰りづらくなるし、世間の目とかマスコミに追われるのとかも嫌になって、家出して東京飛び出してきたってわけ」



「…そう…だったんだ…」





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