彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
最初はビックリするだろうけれど、大丈夫。


ちゃんと順序立てて説明すれば、2人ならきっと理解してくれる。


その前に薫子の記憶をなんとかしなきゃいけない。


少しでも結音に近づけるために。


ショップへたどり着いた時には、少し息が切れていた。


小雨の中傘もささず歩いて来たけれど、体は熱いくらいだった。


「こんにちは」


そう言いながらドアを開けると、秋匡さんがすぐに出迎えてくれた。


「こんにちは燈里君。今日はどうしたんだい?」


いつものように柔らかな口調でそう聞いてくる。


「実は彼女人形の記憶の事なんですけれど……」


「あぁ。君との思い出話を始めたかい?」
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