新撰組〜ずっと一緒にいたい〜

バシャバシャ


雨が降り注ぐなか袴がビショビショになっても気にせずにひたすら走り続ける。


ようやく八木邸に着いた時には部屋に明かりはついていなかった。


もう終わってしまったか、それとも今からか。


それを確認しようと敷地内へ足を踏み入れるとどこからともなく苦無が飛んできた。


びっくりして急いで飛び退いて飛んできた方を見ると黒い塊があった。


いや、多分、山崎さんだ思う。


山崎さんのような黒い塊は八木邸の屋根の上に立っている。


急いで屋根の上に登ると山崎さんだってことが分かった。


一方、山崎さんは私がここにいるのに驚いたらしくさっきから口が開いてる。


山「なんでここに梨希がいるんや？」


『えっと、あの、その…。』


山「どこから知ったんか知らんけど邪魔するんなら梨希でも殺るで？」


『物騒なこと言わないでください。確かに邪魔はしたいです。でも、何より芹沢さんの覚悟を無駄にする気はありません。』


山「ふぅん。まぁ、そんならええけどな。ただそんだけのことでようここまでして来たな。」