執事様は総長様!!
どうしよう。
今ちょっと状況が理解できない。
「ま、俺はちゃんとお嬢様の事は守りますからご安心下さい」
「いやなんか違う意味で安心できないわよ」
なんか殺されそうじゃない。
あれ、これって偏見かしら?
「不良って怖いんでしょ?」
「まぁ、世間一般で言われるそれは怖いんじゃないですか?」
「でも私不良って興味あるわ。普段何考えてるのか、とか」
「じゃあ、会ってみます?俺の仲間に。普段何考えてるのか、分かると思いますよ」
「本当?会ってみたい!」
私は、透に懇願する。
透は少し苦笑しながら「構いません」と笑った。
あれ、毒舌執事の面影が全くない…?
爽やか好青年?
「その代わり、その間は俺とお嬢様の関係は執事と主じゃないですからね。」
「そんなの別に良いわよ。」
「そうですか?分かりました。では、伝えておきますね。」
そんな事を話していると、透は突然立ち上がった。
「では、そろそろお嬢様も部屋へ行きましょうか」
「ええ、そうね。」
そう言えば、ここはどこなのだろう。今更なのだけど。
「ねえ、透。ここどこ?」
「ここですか?医務室ですよ」
へえ。
私の家って医務室なんてあったんだ。初めて知った。