恋愛優遇は穏便に
「どこからでした?」


高清水さんが訪ねてきた。


「派遣会社からです」


「ん? 何かやらかしたのか」


栗林さんが目を細めて言ってきた。


「違いますって」


「ははっ。冗談冗談。てっきりウチの会社の件かと思っちゃったよ」


「冗談がすぎますって」


さすがに高清水さんも呆れて対応してくれた。

確かに試作室の件があって会社に居づらくなったけれど、政宗さんや高清水さんや栗林さん他周りの方たちが守ってくれたことに感謝しきれない。


「さて、昼休みももうじき終わりだから。栗林さんも」


「あー、もうちょっとゆっくりしていたかったなあー」


栗林さんは悔しそうな顔を浮かべ、しぶしぶ事務所をあとにした。


「……栗林さん、あんな言い方ですけど、森園さんのこと、心配してるんですからね」


高清水さんが気を使ってか、机の周りを片づけながら話しかけてくれた。


「ありがとうございます……」


そういうと、時計を見て少し早いけれど午後の作業をはじめた。
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