恋愛優遇は穏便に
「今日は仕事納めということですが、通常業務ですので、みなさんよろしくお願いしますね」


北野さんから資料データのまとめとファイリング、時間が余ったら簡単に掃除をすることを付け加えられて朝礼は終わった。

政宗さんと北野さんは外回りへ向かい、私と高清水さんは受注発注業務をこなしていった。

穏やかに午前は過ぎていき、お昼休みになった。


「どうでした? クリスマス」


高清水さんがお昼ご飯を買って戻ってきた。


「え、まあ……」


お兄さんの政義さんといろいろあって、結局政宗さんと仲直りしただなんて言えない。


「その様子じゃあ、所長と仲良くやってたんですね」


「え、ええ。高清水さんは?」


「あたしですか? 栗林さんと一緒にディナーを食べにいったり、のんびりしましたよ」


「そうですか」


「北野さんもきっと楽しいクリスマス、過ごしたんでしょうね。首に新しいネックレスしてたから、きっと彼氏さんからですかね」


「でしょうねえ」


北野さんの微笑む笑顔がいつもよりも柔らかくてこちらも幸せな気分になったなあ、と思っていた。


「いい年が迎えられそうですね」


「そうですね。来年もいい年になるといいですよね」


私も高清水さんも簡単にご飯を済ませて、午後に備えた。
< 248 / 258 >

この作品をシェア

pagetop