愛と哀





「ふぅ……」


お茶を飲んで、大きくため息を吐いた。



喉が異様に乾いてる。


足もガクガクする。



きっともう、走れない。





「これから、どうすれば……」



口から出た声は驚く程に震えていた。


台所を物色して、棚の引き出しから包丁を取り出した。



いざとなったら、これで自分を守らなきゃ……。




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