愛と哀





―グイッ



「キャッ……!!」



後ろから首に腕を回されて、引き寄せられた。





「やっと、捕まえた。もう逃がさないからね」


「っ……!!」



恐ろしくて、声すら出なかった。


彼がすぐそばにいた事に全く気付かなかった。




「離してっ……」


離れようと、悶えて、彼の腕を引っ掻いてみたが無駄に終わった。




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