黒い羽と嘘と執着
「ずびっ…ずびっ……」
鼻を啜りながら心を落ち着かせる
ガラッ……
そんなとき突然ドアが開く
「燿、また聞いてたの?悪趣味」
「悪かったな悪趣味で」
そう言いながら私の方に歩いてくる
「椿」
「何?」
ふわっ
!!??
「ありがとな」
え、私、今燿に抱きつかれてる!?
「お、お礼言われるようなことしてないよ、お節介が偶々上手くいっただけ」
「ああ、それでも、ありがとな
次朗は椿に救われた」
頭上から降ってくる低音ボイスにドキッとしてしまう
何よりこのシュチュエーションにクラクラして倒れそう