やりなおす~ボロボロの人生を1から~
今日,父さんは...これから静岡に向かう.
なら...ずっと疑問に思ってたことを聞けるのは今しかない

「...どうして父さんは,小学校も中学校もまともに行かなかった俺のことを許したの?」

これだけじゃない,まだある.

「父さんは.....殺し屋の仕事をしているのに国家試験を受けて教師という仕事をしてる.どうして...何のために?」

引きこもりだった頃,ずっと思っていた.
これが,最後の質問...と言って父さんに聞いた.


「何もかもに無関心になって,学校へ行くたびに問題ばっかり起こしてケンカや"人前ではしてはいけない"暗殺術をやってみたりと....
父さんや母さんに迷惑をかけたのに,どうしてあっさりと許してくれたんだよ...」


父さんは驚いた顔をして俺を見ている.
俺の隣にきた大型犬のソラが心配しているように表情を曇らせてる.
"大丈夫"と言ってソラの頭を撫でた.

「俺が霧也に"やりたいことはあるか?"と言ったことを覚えてるか?」

「覚えてるよ...今でも覚えてる.忘れてない」

あの時,父さんが言ったことを...ちゃんと覚えてる.
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