クリアスカイ
暑さと眩しさで目を開けるとベッドの上だった。
カーテンがひらかれた窓からは陽射しが容赦なくさしこんでいる。
「暑…。」
ぼーっとする頭で部屋を見渡し、昨日は部屋に入るなりベッドへ直行したことをなんとなく思い出した。
汗で湿った服を脱いで、ようやく服も着替えずに寝てしまった事にもきづいた。とりあえずスウェットをもって風呂場に急いだ。




風呂から出たころ、ちょうど昼を過ぎていた。
不思議と腹はすいていなかった。ミネラルウォーターで口を潤してリビングのソファー転がる。
眠気は覚めたが、まだダルさだけは抜けないでいた。
ふと夕べのアツシとつー君との別れ際の時をおもいだした。
修二も酔っていたせいか深く考えていなかったが、あの時の二人の様子からして昨日が初めてではないときづいた。
『今日いるみたい。』
アツシの言葉と携帯で話していた相手はおそらくその店の女だとわかる。
別にキャバクラへ行く事自体は何とも思わない。自分が好まないだけであって、他人がどうであるかまでは気にはならない。
だが、何かスッキリしない違和感を感じていた。
それが何に対してなのか、修二自身にもわからなかった。

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