クリアスカイ
須藤から食事の誘いがきたのはしばらくしてからだった。
時間も中途半端だったので近くのラーメン屋で待ち合わせをした。



店に着くと須藤はカウンター席に座っていた。
「よっ。」
修二は背後から声をかけると隣に座った。
「昨日遅くまで飲んだ?」
須藤が「疲れた顔してるから。」と聞いてきた。
修二は苦笑いした。
「オーダーストップまでいたよ。そのあと、あの二人はキャバクラ行ったみたいだけど。」
「ふーん。」
須藤は興味なさげに相槌を打った。
「修二は行かねーんだ。」
「まぁな。めんどくせーじゃん。」
「ははっ、久しぶりに聞いたよ、その口癖。」


二人でラーメンをすすりながらいろいろな話をした。やっぱり修二は須藤とはウマが合うと感じていた。
アツシやつー君と居てもそれなりに楽しいのだが、須藤といると本当に気が楽だった。



そしてその頃からアツシが修二のマンションを訪れる事は滅多になくなっていった。飲み会は相変わらずのペースで行われていたが、それ以外では元々生活リズムが真逆の二人だ、アツシは同じように夜仕事に出るつー君と昼間からしょっちゅうツルんでいるようだった。修二もなんだかんだで須藤とは連絡をとるようになっていた。


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