クリアスカイ
後悔
言いようのない後味の悪さを残したまま、また週が明けた。
朝方、修二はアラームよりも早く目を覚ましていた。眠りが浅かったのかスッキリしない体は鉛のように重い。
外はまだ薄暗く、少しだけ肌寒い室内で修二は布団をかぶったままじっとしていた。
もう一眠りするくらいの時間はありそうだったが、冴えてしまった目は眠ろうとしても無駄だった。
頭をよぎるのはあの夜のアツシの事ばかりで、修二は溜め息をついた。


どこから間違ってしまったのかわからなかった。
結局肝心な事は何もわからないまま、思ってもみなかったアツシの感情だけをぶつけられ、それを放りなげる形で帰ってきてしまった。
アツシからは当然のように連絡など来ない。
つー君にはあんな事を言っておきながら、あの場に踏みとどまれなかった自分を情けなく思っていた。


ただただアツシに言われた言葉が頭から離れない。
―『だいたいお前に俺の何がわかるっつーんだよっ!』

わかっていたはずなのに。いや、わかっていたつもりだったのかもしれない。



アラームがいつも通りに鳴りだすころまで修二はひたすら考えていた。




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