クリアスカイ
会社に出勤してからのコンディションは最悪なものだった。
寝不足で働かない頭は次第に軽い頭痛を伴いだして、書類の作成も思うように進まない。
二度目の入力ミスを訂正したところで修二は席をたった。
いつもの休憩場所へと足を運び、煙草を吸うわけでもなくただ椅子に腰をおろした。
目を閉じると頭痛の痛みが鼓動と連動して響く。こめかみ辺りを軽く押さえながら、窓から除く空を眺めた。
秋晴れの青空は修二の心とは正反対に澄み渡っていた。

修二もアツシもつー君も須藤もみんなこの同じ空の下にいるのに、何だかもう二度と会えないような距離を感じた。
< 51 / 67 >

この作品をシェア

pagetop