セカンド☆ライフ

私の想いと彼の中

『ゆいりくん…暴れない…で!』

ゆいりくんがノイズを暴走させて2日目。
今日はゆいりくんのノイズが暴れています。

『バインドが解けちゃう!』

ゆいりくん…苦しいのかな…?
ごめんね…
もう少しだけ…我慢してね…

環さんの見立てだと、あと4日もすればゆいりくんはゼロになります。
あと4日…
4日だけ我慢してね…

『ゆいりくんは一人じゃないよ!私がいるから!』

周りの空気がパチパチと音を立ててます。
怖いな…
ゆいりくんが泣いてるのかな…苦しい、痛い、怖い…って…

『私なんかより…ゆいりくんのほうが怖い…よね…』

バインドで抑えてるはずなのに、ノイズは少しずつゆいりくんを蝕んでいきます。
もうゆいりくんの顔も見えません。

バインド越しにノイズが渦巻いているのが伝わってきます。
離せ!離せ!
ゆいりくんがそう言ってるようで、胸が苦しくなります。

でも今バインドを解いたら、きっとゆいりくんは私を飲み込み、次の獲物を探して彷徨うんだと思います。

優しいゆいりくんがそんなこと望むわけがない。
そう自分に言い聞かせて、ゆいりくんを縛り続けるしかありません。

《詩乃ちゃん俺や!》

《どうしたの虎彦さん?》

《いや…その…唯里は…?》

《うん、今日は抵抗が激しくて…》

《詩乃ちゃん一人で大丈夫なんか!?》

《うん…なんとか…》

《俺…なんもできんくてごめんな…》

《大丈夫…私は平気だから…》

《すまん!絶対助ける方法見つけたるから!待っててな!諦めたらアカンで!?》

《うん…ありがとう…》

『虎彦さんはこんな時でも賑やかだね…私もあんな風にゆいりくんを元気にしてあげたかったな…』

あと4日…

あと4日の辛抱だよ…
< 68 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop