○○するお話【中編つめあわせ】
そして、カイジさんが「分かったっ、約束するから!」と言ったところで手を離し……その手でカイジさんの胸倉を掴んで引き寄せた。
「うわ……っ」と声をもらした唇に軽くそれを押し付けて目をそっと開けると、カイジさんは驚きを瞳一杯に広げていたから、それに笑った。
「私の血、もう吸えませんね」
そう言って離すと、離したにも関わらず至近距離に居続けるカイジさんは、我に返ったのかニヤッと笑う。
「その分、身体を味わう事にするからいいや」
「ああ、それなら私も望むところです」
「えっ」
弾んだ声を上げたカイジさんを見てから、スッと立ち上がって振り返り――。
「嘘ですよ。さっきのお返しです」
そうカイジさんに笑った。
私は今まで、自分の運命を呪った事なんてなかったけれど。
自分の運命に、今、言葉にならないほどの感謝ならしている。
――カイジさんに出逢えたから。
「恋をすると命を落としてしまう吸血鬼が四苦八苦してからの切なめハッピーエンドのお話」
2015.3.27
END


