○○するお話【中編つめあわせ】
冷蔵庫をパタンと閉めて、もう食べられないプリンをキッチンの上に置いて……ふらっと凛の部屋に近づきドアを開ける。
山下と林とここで飲んだ時以来、覗いていなかった凛の部屋。
でも……開けた瞬間、その時とは違う様子に気付いて背筋が凍る思いがした。
置いてあるのはベッドとローテーブル。
そのテーブルの上に……前はなかった、鍵とメモが置いてあった。
ドクン、と、嫌な予感に鳴る心臓に急かされるように大股で歩いてそれに近づく。
メモに書いてあるのは、たった一行の、よそよそしい文章だけ。
……なぁ、凛。
おまえ、ただ怒ってるだけだよな?
アドレス変更したのだって、俺がちょっと怒鳴ったりしたから、言葉間違ったりしたから、むくれてるだけなんだろ?
俺が仕事ばっかで構ってやれなかったから、腹いせにって、そういうつもりだよな?
俺が……話とか、聞いてやらなかったから。
ちゃんと凛の顔見て飯食わなかったから。
買い物とか、一緒に行ってやれてなかったから。
誕生日、プリンいらねーって言ったから……。
だから、思い知れって、ちょっと怒ってるだけだよな?
「処分、って……なんだよ」
凛が残したメモを見て、はっと笑いがもれた。