恥ずかしい二人
「私達は、私達のペースで行こうよ。プランクトンな恋ってヤツだね」


「…プラトニックじゃねーの?」


「あ、そう、それだ」


今、ボケじゃなくリアルに間違えちった…。


超恥ずかしい……。



「いや~、ホントお前といると飽きないわー」


「プランクトン」が思いの外ツボったようで、ひとしきり大笑いした後、木ノ内君は涙を拭いながら解説した。


「まぁ、厳密に言えばキスまでしちまったらプラトニックとは言わないけどな。せいぜい手を繋ぐくらいまでじゃね?」


その余裕しゃくしゃくな態度を見ているうちに、何だかむかっ腹が立ってきて……。


私は素早く木ノ内君に近づくと、いまだに笑いの形を作ったままのその唇に、自分の唇を思い切り正面衝突させた。


瞬間、彼は最大限に目を見張る。


フン。


自分だけ優位に立とうとしたって、そうは問屋が卸さないんだからね。


ちょっぴりダークな自分が浮上して来たのを心の片隅に感じつつ。


このどうしようもない恥ずかしさを共有する為に、私は改めて木ノ内君の唇を捕らえると、思いっきり濃厚で熱くてプラトニックとは程遠いキスを、お見舞いしてやったのだった。
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