クールな先輩の心を奪う方法
…刻一刻と、時間は過ぎて行く。
自分の想いを整理しようとしても、そう簡単に出来るはずもなく…。

そんな中、オレの視界に、美雨と大地が映った。
いつものように、美雨は、大地に怒られている様子。
それを見たオレは、どこか安心する。

目の前でイチャつかれたら、流石に滅入る。

また、仕事に取りかかろうと視線を外そうとした瞬間、見たくないものを目撃してしまう。

…シュンとして、戻ろうとする美雨の手を、そっと掴んだ大地は、少し自分の方に引き寄せて、頭を優しく撫でた。

…2人の関係が、明らかに変わった事を思い知らされた瞬間だった。

2人の行動を、誰一人気づいていない。
…目を逸らしたいのに、逸らせない。

頭を撫でられた美雨は、凄く可愛らしい笑みを浮かべた。

それを見た大地も、同じように微笑む。

…仲睦まじい2人の仲を引き裂こうとするのは、罪な事なんだろうか。
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