悪魔なゾンビ少女
悲鳴が聞こえてきた。
それも一人ではなく複数人の悲鳴。
今の悲鳴で廊下に野次馬が集まりだしていた。
「あそこの教室か」
それを目印に直樹は美香の教室のドア付近に移動した。
直樹が目にした教室の光景は丁度美香が服を捲り、傷を見せていたところだった。
その光景に教室中が騒然とするのを眺めていた中、
「いやぁぁぁ!!もう、やめてぇ!!」
美香を前にしている四人の中の名も知らぬ、だが美香を殺そうとしていた事だけはわかる少女が叫び頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「貴女も…仲間だった…の」
それを見た美香はしゃがみ込んだ少女に虚ろな目で見つめ、わかりきったことを然も初めて知ったかのように言った。
「いやぁぁぁ!!」
美香と視線が合った少女は涙を流しながら叫んだ。

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