我ら!恋愛探偵団


「ひ、嘉嶋先生とは家が近いだけ。」


「羨ましい〜!!」


「彼女いるのかな?ね!中川さん、聞いてきてよ!」



お願い?とでも言うように女の子達は頭を傾げた。



「う、うん…」



いつも、女子から話しかけられないからか返事をしてしまった。



あー、面倒くさい…



キーンコーンカーンコーン



質問攻めを受けてると1時間目始まりのチャイムが鳴った。




視線なんて気づかない。




「お前らー!こらー!どれだけ言わせるんだ!席に着け!!!」



いつものように鬼のように怖い数学の先生が文句タラタラ教室に入ってきた。



「先生〜!保健室行っていいっすか?」



沈黙の中、らいが席を立った。



「お、黒山。お前が保健室なんて珍しいな。いいぞー!寝てろー!」



すっかり、らいとのぎこちない関係を忘れていて、今思い出す。
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