我ら!恋愛探偵団


「うまー!」


私の目の前にあったスプーンはあっという間に尋兄ちゃんが食べてしまった。


「教育実習生さんにあげたつもりないんすけどー」



らいは不満だったのか少し睨みつける。




「いいじゃーん、はい、紗良あーん」



今度は尋兄ちゃんがスプーンを目の前に持ってきた。



「あ、ありがと…」


パクッと口の中に入れた。



「あらあら、皆紗良のお兄ちゃんみたいね〜」



お母さんが言う。



「よーしよし、食べれましたね〜」



「尋兄ちゃん!私もう子供じゃないんだよ?!」



「へーいへい」



子供扱いする尋兄ちゃんが悪魔に見える。



「キノコちゃん俺のスプーンは食べないのに」




ムスーッとらいの頬っぺたが膨れた。
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