Treasure
顔が赤い。
体が熱い。
心臓がドキドキする。

顔を赤く染め、良紀に笑顔を見せる百合。
それを見て、刹那は、チッと舌打ちをした。


「チッ――なぁ遠野、数学のプリントやった?」

「あたしは完ペキやけど★ …またなん?」

「Yes! 写さし――」

「貸さんで」


刹那が言い終わる前に、あたしが言葉を重ねた。


絶対貸さん。

苦労してやった宿題。
いや、苦労はしてない。
むしろ簡単やった。

やけど、なんでタダで貸さなあかんの。

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