AveniR-アヴニール-
「あぁ、知ってる。」

俺がデトリにコーヒーをぶっかけたやつだ。

「それでね、両親からは気を付けて帰れって言われたけど、1人で帰るのが怖くて…。ほら、デトリって暴力的で危ない生き物でしょう?だから、もし1人でデトリに会ったら…。」

ユエナは徐々に顔をうつむきながら、

俺に話した。

なるほどな。1人で帰るのは心細いから、

一緒に帰ろうと言ったのか。

そしてデトリを都合に、

俺との仲を深めようって訳か。

ずいぶんと計算高い女だな。
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