夢道


私はノイさんの手に触れた。


「どうしたの?ユイ」


ノイさんはそう言いながら、

私のほうを向いた。


「カルさんのこと…」


一瞬だけノイさんの表情が

変わったように見えた。


「カルがどうしたの?」


「ううん。なんでもないんだ。
ただ、ノイさんは
心配じゃないのかなって。」


思ったことを

正直に口にするのには、

まだ慣れてない…。


「カルは…
カルは大丈夫だよ。」


ノイさんは空を見上げながら、

遠い目をして

そう応えた。


私には分からなかった。


ノイさんの気持ちとか、

考えてることとか。



< 108 / 160 >

この作品をシェア

pagetop