星が綺麗ですね…

勘違い。

なーんだ。私のものにできないなら、用はない。新しく彼氏作るか。

「でもさ〜その両想いの子はね、恋愛禁止の部活に入ってて、引退するまで付き合えないんだってさ〜。」

「ふ~ん。」

「おはよう。」

「おはよ健吾。」

「何だお前、いつもより冷たくない?」

だって、興味無いもの。学年一のイケメンでも、女で遊んだりしないんだね。

「そんなことない。」

とだけ言って、わたし達は席についた。

キーンコーンカーンコーン

一時間目は、体育だ。

男子と女子は別々だ。
まぁ、もう関係ないからいいんだけどさ。
女子の体育は持久走。ほとんどの女子がダルイと言って、体育を見学する。
私は逆に運動は得意だから、体育を見学することはまずない。

体育の授業が終わった。
私は着替え部屋へ向かうが、その途中にある体育館を覗いた。

男子はまだ授業やってるんだね、とか思うと、みんなの事を見てると、一人だけ目立つ生徒がいた。

そいつは…健吾。

あいつ、頭いいくせに運動神経もいいのか。ムカつくな。
やっぱり、私のものにしたかった。

だめだ。もう終わったんだ。

「美月?何やってんの?着替え部屋戻るよ?」

「あ、うん、いこ!」

そう、終わったんだ。

考えるのは良くない。

「あ〜そーだ、あのさ、健吾の両想いの人ってね、花奈だって。」

「え。」

花奈は私の幼馴染みで、私とは正反対だ。私とちがって、髪が短く、胸は無く、ボーイッシュな感じだ。

「美月?」

「あぃ?」

「や、あぃ?ってなんだよ(笑)」

「なんでもないです。」

「あのさ、美月って健吾のこと好きなの?」

「んなわけなぃじゃん。何行ってんの?」

「だって…」

最近、授業中や、休み時間、いつも目でおってるんだって。そんなわけ無いじゃん。
好きになんてならないよ。

由美とそんな話しながら歩いてたら、プリントをばらまいた学級委員の子が、健吾にプリントを拾ってもらっていた。

誰にでも優しいんだね。私だけにやさしいんだとおもった。

わたし達はただのおともだち。
なんの感情もないし、仲良くなるつもりもないんだ。

数ヶ月後…

「え。」

「由美イェーイ」

席替えがあって、私て由美は同じ班になれた。五人班で、女子は二人。

男子は…健吾と、その親友の涼介。もう一人は…不登校のこ。確か…名前忘れたわ。

「はーい、で、この席替えした班で、今度遠足に行きましょう〜」

マコちゃん…なんでだよ。
いきたくないよ。
なんで健吾がいるんだよ。

「行きたい場所は班で決めてね♡」

はぁ。やだな。なんて思いながらも、みんなによろしくする。

「ねぇ、」

健吾よ。今は話しかけないでくれよ。

「なによ?」

「なんでそんなに冷たいの?俺のことそんなに嫌い?」

「違う。」

違う。なんか、話してると落ち着かないの。健吾、なんか、ね、最近あんたのことばっか考えてるんだよ。なんでだろうね。

チャイムがなった。

「トイレ行こうか由美。」

「あ、逃げんな美月。」

「ごめん、健吾。じゃね。」
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