本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
私と小牧君の空白の10年の間、お互いがどんな生活をしていたのか全く知らない。
高校卒業後進学したと人づてに聞いていたけど詳しい事は全く知らなかった。
もちろん就職先だって知らない。
そして今いるこのマンションに小牧君が住んでいると言う事も知る訳なかったわけで……
聞きたいことは山ほどだったが最初に驚いたのはやっぱり住んでる場所だった。
「実家じゃないんだ・・・」
あまりの環境の変化に私の方がついていけなかった。
一応私も一人暮らしなんだけどね。
「驚いた?」
驚いたも何も私のアパートの近所で、しかもここの前は何度も通ったことがある。
2~3年前に出来たオシャレなマンションだったから通るたびにどんな人が住んでいるのかと気にはなってたが、まさかそれが小牧くんが住んでいるとは思いもしなかった。
「意外と近いんだよね」
「何が?」
「私のアパート」
小牧くんが鍵を開ける手を止めて驚いた様子で私を見た。
「え?近くって……杏奈も一人暮らししているの?」
私がうんと頷くとすかさずどこ?と聞かれた。
「ここから歩いて10分以内かな?でも小牧くんみたいなこんなオシャレなマンションじゃなくて2階建ての1ルームのアパートだけど」
知らないというのは怖い。
こんな近くにいたのに全く知らなかった。
「なんだよそれ~なんでこんなに近くにいたのに会わなかったんだよ。ぜったいおかしい神様の悪戯だ」
気の抜けたような小牧くんの声に思わず笑みが溢れる。
高校卒業後進学したと人づてに聞いていたけど詳しい事は全く知らなかった。
もちろん就職先だって知らない。
そして今いるこのマンションに小牧君が住んでいると言う事も知る訳なかったわけで……
聞きたいことは山ほどだったが最初に驚いたのはやっぱり住んでる場所だった。
「実家じゃないんだ・・・」
あまりの環境の変化に私の方がついていけなかった。
一応私も一人暮らしなんだけどね。
「驚いた?」
驚いたも何も私のアパートの近所で、しかもここの前は何度も通ったことがある。
2~3年前に出来たオシャレなマンションだったから通るたびにどんな人が住んでいるのかと気にはなってたが、まさかそれが小牧くんが住んでいるとは思いもしなかった。
「意外と近いんだよね」
「何が?」
「私のアパート」
小牧くんが鍵を開ける手を止めて驚いた様子で私を見た。
「え?近くって……杏奈も一人暮らししているの?」
私がうんと頷くとすかさずどこ?と聞かれた。
「ここから歩いて10分以内かな?でも小牧くんみたいなこんなオシャレなマンションじゃなくて2階建ての1ルームのアパートだけど」
知らないというのは怖い。
こんな近くにいたのに全く知らなかった。
「なんだよそれ~なんでこんなに近くにいたのに会わなかったんだよ。ぜったいおかしい神様の悪戯だ」
気の抜けたような小牧くんの声に思わず笑みが溢れる。