君と春を
夫にはハッキリと言った。
『私はあの子がちゃんと幸せになるまで貴方と幸せな時間を過ごすつもりはない。
それまで子供を持つ気もない。
それが嫌なら今すぐ離婚する。』
彼の答えはこうだった。
『僕は君のそういうまっすぐなところに惹かれたんだ。君がそれを選択したなら僕はそれを支えるだけだ。』
それから10年。
夫は本当にただの同居人に徹して私を支えてくれた。
決して笑いあうことなく、触れ合うことなく、愛し合うことなく。
時に気持ちが溢れそうなこともあったけれど、『ここで流されたら君は自分が嫌いになる』そう言って踏みとどまらせてくれた。
ー貴方を愛してるー
何度も出かかるその言葉を、何度も何度も泣きながら捨ててきた。