男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「レオさま、ユキ。ここから出てください」
グレンが、真上になった扉から顔をだし手を伸ばす。
その手に引っ張られるようにしてレオと私も次々に外に出た。
外では、魔物と戦うノアとフランの姿が。
「ノア!フラン!」
圧倒的な数の魔物。
戦力的には負けていない。
むしろ勝っているだろう。
でも、数には勝てない。
一匹倒してもすぐに次の魔物からの攻撃に備えないといけない。
ノアもフランも、見るからに疲労していた。
「ユキ、レオさまを頼みますよ」
「え!?グレン!」
「戦えないのなら、せめてレオさまを安全な場所に」
グレンはそう言うと魔物たちに向かって行った。
残された私とレオ。
グレンは、グレンなりに私を守ろうとしてくれたんだろうか。
だから、自分が戦いに行き、私をレオの護衛に・・・?