男装騎士~あなたの笑顔護ります~
そんなはずないのに。
「あ、あの・・・いたっ」
追いかけようと歩き出した瞬間右足に激痛が走る。
痛みに顔をしかめ足をおさえた。
「もしかして、ひねった?」
男の人が戻ってきて私の足を見る。
男の人は小さく息を吐くと、突然私の身体を横抱きに抱き上げた。
「えっ、わっ!」
「少し我慢して」
私を軽々と持ち上げて路地裏を進む。
しばらく行くと、そこには古びた小さな家があった。
そこに入ると男は私を椅子に座らせた。
「ここ・・・」
「俺の家。捻挫に効く薬草があるから、持ってくる」
「あ、ありがとうございます・・・」
家の奥に行き、一人残された私。
いったい、なにしてるんだろう。