男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「ここが食堂?」



見渡すほどの広さがある食堂。
私は、初めてここで食事をとることになった。

今までは、ノアやフランが塔まで運んできてくれていたけど今日からは私もここで食事をとることになったのだ。



それは、正式に専属騎士としての任務を始めたかららしい。




「ここは、騎士とか使用人が使う食堂なんだ」

「へぇ。お城の中にこんなところもあるんだね」

「ユキは、なるべく僕らから離れないでね」

「・・・?うん」




フランがそう言うならそうした方がいいんだろう。
王子付きの騎士は、少し肩身が狭いみたいだし。





ドンッ




突然、前から歩いてきていた人が通りがかりに肩をぶつけてくる。
私は、その勢いによろけた。




「わっ!?」




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