さちこのどんぐり
ある日を境に、優しかった奥さんが家からいなくなり、

その数ヶ月後に大勢の黒い服を来た人間が、この家を訪れてから
さちこのご主人は毎日悲しそうな顔をしていました。

以前のように山の写真を見せながら、
さちこを膝の上に乗せて優しく撫でてくれることもなくなりました。

そして、さちこは違う飼い主のところへ行くことになったのです。




新しい飼い主になるひとの元へさちこが行く日

ご主人は

「すまんな…」

一言、さちこにそう言いました。

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