いつだって、ヒーロー。


「この写真、どーにかしたら?」


パッと紫音を見ると写真たてを手にとっていた。


「バッ…見んなよ!」


勢い良く体を起こして、それを奪おうとする。
だけど、ひょいとかわされて俺はタンスに激突。


……いってぇぇ!!


「こんな可愛い子に青は振られたのか〜」


マジでやめてほしい。

写真の中身はいずとのツーショット。

そういえば、2人で初めて撮ってその足で現像しに行ったっけ。


捨てられなくて、あれからタンスに伏せて置いてあった。


「もー出てけって!」


紫音から写真を奪って背中を押してドアの方へおいやる。

やめろやめろ、と言いながらどこか笑ってる。


「お前は遠回しすぎなんだよ。俺はそんな弟に育てた覚えはねーぞ?」


はいはい、出てけいーから。

俺は兄貴に育てられた覚えはねーぞ?


なんとか外においやってドアを閉める。



わかってんだよ。
遠回しなことくらい。


だけどさ、俺といて文化祭のときみたいな顔させたくねえんだよ、わかる?


好きって気持ちと傷つけたくないって気持ちが混ざるといろいろ大変なんだよ…。




< 136 / 346 >

この作品をシェア

pagetop