強引社長の甘い罠
音楽を聴きながら窓の外を眺める。まっすぐ続く高速道路は予想に反して空いていて、祥吾は順調に車を走らせていた。途中、何度か休憩を挟み、目立った渋滞にはまることもなく車は高速道路を降りた。
それから一時間くらい走っただろうか。やがて広大な海が視界に広がると、私は子供みたいにはしゃいだ声を上げてしまった。
「祥吾、見て、海よ! 海!」
「見えてるよ。海ぐらいではしゃぐなんて、唯はまだ子供だな」
馬鹿にしたように笑う祥吾だってずっと楽しそうだ。いつもなら唇を尖らせて文句の一つでも言うところだけど、今日は許してあげる。だってとっても楽しいんだもの。
私のそんな様子が祥吾にも伝わっていたみたい。彼は素晴らしい提案をしてくれた。
「オープン・ドライブにしよう」
そう言った祥吾がなにかスイッチを押すと、急に頭上から光が注いだ。後部が開き、持ち上がったルーフがトランクルームに完全に納まると、圧倒的な開放感だ。潮の香りとうなるような低いエンジンの音を感じる。ほんの数秒でまったく別の車になったみたい。うわぁ! すごく素敵!
それから一時間くらい走っただろうか。やがて広大な海が視界に広がると、私は子供みたいにはしゃいだ声を上げてしまった。
「祥吾、見て、海よ! 海!」
「見えてるよ。海ぐらいではしゃぐなんて、唯はまだ子供だな」
馬鹿にしたように笑う祥吾だってずっと楽しそうだ。いつもなら唇を尖らせて文句の一つでも言うところだけど、今日は許してあげる。だってとっても楽しいんだもの。
私のそんな様子が祥吾にも伝わっていたみたい。彼は素晴らしい提案をしてくれた。
「オープン・ドライブにしよう」
そう言った祥吾がなにかスイッチを押すと、急に頭上から光が注いだ。後部が開き、持ち上がったルーフがトランクルームに完全に納まると、圧倒的な開放感だ。潮の香りとうなるような低いエンジンの音を感じる。ほんの数秒でまったく別の車になったみたい。うわぁ! すごく素敵!