色恋 〜Colorful Loves〜







翌日。


私たちは二人とも昼前に起きて、食パンにジャムを塗って簡単な朝食を済ませてから、連れ立って外に出た。




二人で街を歩くのは、もう覚えていないくらい久しぶりだった。




目星をつけていたカフェに入って、窓側の席に座る。




「けっこういい感じの店だね」



「だな」




何気ない会話。


こういうのも、久しぶりだ。




メニューを開いて、隆也が唐突に、「あっ!」と叫び声を上げた。




「なに? どしたの?」



「クリームソーダがない!」



「えっ、うそ」




隆也が飲み物のページを開いて私に見せる。




確かに、コーヒーや紅茶と、あとはフルーツジュース系しかなかった。





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