それはまるで魔法のようで
痛さで涙が滲んでくる。
「…うっわー…
超修羅場」
バッとみんなその声の方を向いた。
「た…泰千君…」
「泰千!?」
「どーしたのよ、チビなんか相手にして。
そんなやつ揺すっても、なにも出ねぇぞ?」
「あ…いや…別に…」
「まあ、いいや。
菜々子、行くぞ?靴くらい何処にあるかもう分かってるから」
そう言いながらこっちに向かってきて、私の腕を引いて校舎に向かって歩き出した。