気まぐれ男子とその彼女。




顔色を変えたしのちゃんが指さしたのは私の首筋。





「え?な、なんかついてる?」





そう言って首筋を触って確認してみますが…。





「…なにも、ないけど…?」




こんなとこ怪我した記憶もないとしのちゃんに告げると、しのちゃんは無言でポケットから出した手鏡を私に向けた。





「─あ、あーこれかぁ~」



鏡で見てみると、しのちゃんが指差したところは赤くなっていて、これには覚えがありました。



いや~すっかり忘れてました!



「あーこれかぁ~って、あんた…」





何故かしのちゃんは少し照れている様子です。





「これはねー…」



「説明せんでいい!!」



「え?」



「はいはい分かったから取り敢えずこれ貼っときな」



「なんで絆創膏?てかなんでしのちゃん照れ…」




「い い か ら」




「あ、了解です」




しのちゃんの言葉と顔の圧力が凄まじすぎて秒で首を縦に振りました。恐ろしい…。



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