俺２２歳、アイツ３歳２ヶ月

「何、食べに行く？」

そのビルを出る頃にはもうすっかり辺りは暗くなっていて

キラキラネオンが輝きだしていた。



「んん～。優ちゃん何食べたい？？」



優は少し考えてから「グラタン！！」と言った。



子供の好きな定番メニュー。



大人になってから食った記憶がないからどこで食べれるかもさっぱりわからない。



て、ことで彼女に謝りながら、ファミレスに行くことになった。



街中から少し車で行ったファミレスに彼女は気持ちよく付き合ってくれた。



「本当はもうちょっといい処で食事したかったんだけど、ごめんね。」



俺が席に座ってメニューを渡しながらそう言うと彼女は


「ううん。ファミレスのほうが気楽でいいよ。あたしあんまり気取ったとこ苦手だし。」
と笑顔でいいながらメニューを開いた。



横で優は「グラタン。グラタン。」と呪文のように唱えている。



ピンポンを押したがる優を腕でせき止めながら店員に注文している俺を見ながら彼女はクスクス笑った。