レイアップ


「ミウから一緒に花火大会行こうってメールがきたんだ。あとは分かるよね?ミウの変わりにシュウイチが来た。ホントおせっかいなんだから」

「そうだったのか・・・」

「初めて会った時からそうだったんだよ。馴れ馴れしくて、強引で、自分の思ったことは何でも口に出すし、初めは正直苦手だったな。初対面の相手に向かって、何でそんなスカした顔してんの?なんて普通言わないよね。でもね、ずっとミウと一緒にいると、なんだか不思議な気持ちになってくるんだ」

「不思議な気持ちって?」

ユキは少し考えてからいった。

「なんていったらいいんだろうな。簡単にいうとミウは私にとってのウィークポイントかな」

「ウィークポイント?」

「そう。ミウは私の弱点。ミウといると、ついつい自分のペース乱されちゃうし、いわなくてもいいことまでベラベラ喋っちゃう。正直イライラする時もあるし、ケンカもよくするけど、それが楽しくてしかたがないの。自分が自分じゃないみたいな感覚。ねえシュウイチ、私かわったかな?」


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