不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「なるほどね。でもさすがに私、風見くんの大学時代の話までは知らないわ。私が彼と知り合ったのは、この会社に入社したときだしね」

 言いながら、申し訳なさそうに瀬戸さんの眉尻が下がっていく。

 でも言われてみれば、それもそうだ。
 いくら瀬戸さんでも、なんでも風見さんのことを知っているわけではない。
 お互い社会人になってから知り合ったのだから、学生時代のことは知らない可能性のほうが高い。

「風見くんは自分のことを喋るタイプじゃないしさ」

「そうですよね。すみません、変なことを聞いて」

 自分がひどく的外れな質問をしてしまったと気づいて、恥ずかしさから視線をテーブルの上に落とした。

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