不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「風見さん、お腹すいてますよね? 私、素敵な和食屋さんを知ってるんです。良かったらそこに行きませんか? 」

 清瀬には珍しく無理やりな笑みを浮かべてそう言われれば、無下にもできない。
 コイツなりに俺を引っ張り出したことに一応気を遣っているのだろうから。
 それに清瀬の言うとおり、俺は空腹だ。

 駅から反対方向に少し歩いて裏通りへと入ると、ポツンと小洒落た和食屋があり、清瀬とふたりでその店に入った。

「で、相談ってなんなんだよ」

 運ばれてきたビールを片手に「乾杯しましょ」などと呑気なことを言う清瀬を遮り、俺はにわかに不機嫌色を滲ませてそう言った。
 話を簡潔に済ませて、俺は家に帰りたい。
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