不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「笹岡とどういう喧嘩をしたのか知らんが……」

「彼だって! 彼だって……浮気をしています」

 背中にいる清瀬から聞こえるのは、悲痛な声だ。
 笹岡がほかの女と浮気をしているかどうかは本人から詳しい話を聞いていないから、今の段階でその真実は俺にはわからない。

「あてつけのように自分も、というのは、違うだろう」

 自分が傷つけられたから、同じ手法で笹岡を傷つけるのか?
 その考え方は、ある意味清瀬らしくもあるけれど。
 取り返しのつかないことをする前に、考え直したほうがいい。

「こんなことをせずに、ふたりで話し合えばいい。俺は関係ないだろ 」

「……風見さん」

「それに俺にだって、大切な女がいる」

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